いつか晴れた日に:Sense and Sensibility

いつか晴れた日に

19世紀初頭のイングランドを舞台にして、父親の死で遺産の邸宅を継いだ異母兄の元から母親の親戚の小さなコテージに移ったダッシュウッド家の3姉妹とその母親の生活、そして性格が正反対の長女と次女の恋愛と結婚を描いたジェーン・オースティンの「分別と多感」を映画化した作品です。

ジェーン・オースティンの作品は沢山映画化されていますけど、この映画はその中でも良く出来た作品で、原作の良さを損なわずにいて、しかも原作とは微妙に違う味わいを見事に引き出しています。

同じような時期に制作された、「高慢と偏見」を原作にしたキーラ・ナイトレイ主演の「プライドと偏見」も悪い映画では有りませんが、映画としては管理人はこちらの「いつか晴れた日に」の方が好きです。

もっとも「高慢と偏見」は原作の小説が好きで、何度も読んでいるので、原作のイメージがどうしても強いということも有るとは思いますけど・・・。

この映画で登場人物が上手く描かれているのは、脚本を担当した主演のエマ・トンプソンの力が大きいのでしょうね。



主人公のダッシュウッド家長女エリノア(エマ・トンプソン)は管理人が思い描いていた人物像よりも年齢が少し上に感じますけど、落ち着いた雰囲気をエマ・トンプソンが巧みに演じていますし、次女で奔放な性格のマリアンヌ(ケイト・ウィンスレット)は原作よりも映画で観た方がしっくりする印象を受けます。

長女エリノアと恋仲になる青年エドワード・フェラースを演じるヒュー・グラントは、こういう作品の雰囲気には本当に良くはまりますねぇ。そして次女マリアンヌに恋心を抱くブランドン大佐役アラン・リックマンの重厚な演技は素晴らしい。

このアラン・リックマンって役者さんは、パヒュームとかスウィーニー・トッドとか、ハリポタ・シリーズのスネイプ役など、どちらかと言えば敵役のような役回りが多いみたいですけど、こういう歴史物に出演すると何だか周りが引き締まる感じがして良いですね。(2016年1月14日に永眠されました。残念です。)

19世紀イギリスの風景が美しくて、さまざまな人間模様がうまく描かれていて、エリノアとエドワードのロマンスは地味なのに波乱があって、マリアンヌとアランの関係も自然な流れで、文芸作品らしい重厚さと落ち着きが心地よい作品だと思います。


製 作 1995年 アメリカ・イギリス合作
監 督 ヤノット・シュワルツ
出演者 エマ・トンプソン
ケイト・ウィンスレット
ヒュー・グラント
アラン・リックマン
音 楽 パトリック・ドイル


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