プライドと偏見:PRIDE & PREJUDICE
サマセット・モームが世界の10大小説に挙げたと言われるジェーン・オースティンのロマンス小説「高慢(自負)と偏見」を映画化した作品で、パイレーツ・オブ・カリビアンのヒロイン役を演じたキーラ・ナイトレイが主人公エリザベス・ベネットを演じています。
イギリスの平和な田舎町ロンボーンに引っ越してきた、人の良い独身の資産家ビングリーと、その友人で裕福だが傲慢な態度を隠しもしないダーシー。
誰もが結婚を願う資産家の独身男性二人に対して、ロンボーンの地主ベネット家の奥方は、5人姉妹の長女ジェインをビングリーに、次女エリザベスをダーシーに嫁がせようとする。
ビングリーとジェインはお互いに惹かれ合うが、ダーシーはロンボーンに住む人たちを見下す態度を示し、エリザベスはそんな傲慢な態度のダーシーに反発心を抱く。
18世紀末のイギリスの情景、風俗や習慣などは、いくら本を読んでもピンと来ないところが多いですけど、こうして映像化されると理解しやすくて良いですね。
イギリスの田園風景がとても美しく描かれ、格調高い文芸作品に仕上がっていると思います。
それに概ね原作に忠実に作られていて構成も良いですね。
ただ個人的には、オースティンの原作小説のユーモアと皮肉に満ちた雰囲気、微妙な言い回しや誇張された人物描写を表現できていたかといえば、あまり感じませんでした。
もっとも原作小説の独特の味わいを映像で表現するのは難しいので、この映画は相当健闘していると思いますけど。
まぁ原作は最高のロマンス小説ですから、映画を観てから原作を読んでも良いかも知れません。確か「ユー・ガット・メール」でメグ・ライアン扮するキャスリーンが、ジョーと初めて会う時に読んでいた本が「高慢と偏見」だったと思います。
製 作 | 2005年 イギリス |
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監 督 | ジョー・ライト |
出演者 | キーラ・ナイトレイ マシュー・マクファディン |
音 楽 | ダリオ・マリアネッリ |