ヴィクトリア女王 世紀の愛:THE YOUNG VICTORIA

ヴィクトリア女王 世紀の愛

大英帝国の黄金期に君臨したヴィクトリア女王の半生と、夫君アルバート公との愛を描いた宮廷絵巻。権力争いが渦巻くヨーロッパ王家と政情の揺れる英国にあって、若くして即位した女性が自己を確立しながらも、自分を見守ってくれる男性との愛を育む姿を描いてなかなか素敵な作品です。

父ケント公を幼くして亡くし、母ケント公夫人とその愛人ジョン・コンロイに厳しく育てられた王位継承者の少女ヴィクトリア(エミリー・ブラント)は、コンロイからの激しいプレッシャーを受けて育った。

ヴィクトリアをコントロールして摂政として英国に君臨しようと考えるジョン・コンロイは、ヴィクトリアにそれを認めるようサインを要求するが、ヴィクトリアはこれを断固拒否し、18歳で王位に就くと母親の部屋に閉じ込められていたような生活から解放され、女性として統治者としての自己を確立しようと奮闘する。

女王となったヴィクトリアを利用したいと考える叔父のベルギー国王レオポルド1世(トーマス・クレッチマン)は、甥アルバート(ルパート・フレンド)を英国に送り、二人を政略結婚させて自身の影響力を高めようと謀るが、ヴィクトリアと出会ったアルバートはヴィクトリアに惹かれ、彼女に力を貸したいと考えるようになる。

英国王となったヴィクトリアが頼りにしたのは老練な政治家の首相メルバーン子爵(ポール・ベタニー)だが、ヴィクトリアは彼の意見を尊重するあまり慣習を無視して自分の主張を押し通し、君臨すれども統治せずが伝統の国王として逸脱していると国民の非難を浴びるようになる。

そうした中でアルバートとの仲を育んできたヴィクトリアは、アルバートに求婚し結婚するが、アルバートがヴィクトリアを想うあまり政治に口を出すことが気に障り、二人の間にすき間が生じるようになってしまう。



ロイヤルカップルの愛を描いても、それが様になる俳優さんたちは案外と少ないように思いますが、ヴィクトリア女王とアルバート公については理想のカップルというイメージが出来ていますし、主演の二人の演技も不自然に感じなくて良かった。

主演のエミリー・ブラントが、時には激しい気性を出し、時には可愛らしい仕草を見せ、気品があるヴィクトリア女王を演じています。彼女はジャック・ブラックが主演した「ガリバー旅行記」でも王女役を演じて仕草が可愛らしかったですけど、この映画では威厳が加わって女王らしかった。

世紀の愛と言っても、別に燃え上がるような激情を描いている訳ではありませんけど、舞台が王室と言う事もあって、なかなかゴージャスでロマンチックな雰囲気がある作品です。


製 作 2009年 イギリス/アメリカ
監 督 ジャン=マルク・ヴァレ
出演者 エミリー・ブラント
ルパート・フレンド
音 楽 イラン・エシュケリ


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