黄泉がえり
熊本・阿蘇の周辺の地域で驚くべき怪異現象が発生する。
死んだ人間が、自分のことを強く想い続けてくれていた人の前に、死んだ時の姿で突然蘇るという怪現象。
50年以上も前に幼い子供のまま死んだ少年は、年老いた母親の前に現れ、少年時代に亡くなった頼り甲斐のある兄は、成人した弟の前に現れ、板前だった男は、一人で店と子供を守って生きてきた愛妻の前に現れる。
そんな黄泉がえり現象がいたる所で発生して、死者を迎えた人々は思いもかけない再会に困惑しつつ喜ぶ。
そんな地域に厚生労働省の川田平太(草彅剛)が調査に赴く。
そこは川田が育った故郷。川田はそこで死んだ親友・俊介の婚約者だった幼馴染みの橘葵(竹内結子)と再会する。
川田と葵と俊介の三人はいつもつるんでいた遊び仲間だったが、俊介は葵にプロポーズした直後に海の事故で亡くなっていた。
葵は今でも俊介を忘れることなく、俊介の黄泉がえりを待ちわびているが、そんな葵の思いも虚しく俊介は何故か葵の前に現れない・・・。
今から思うと、けっこう人気俳優が総出演している映画です。
川田と葵と俊介の話が中心ですが、様々な黄泉がえりの物語が群像劇のように描かれていて、それぞれの人間模様が語られていきます。
そして黄泉がえりをした人たちが、また黄泉の世界に旅立つ場面の切なく美しいこと・・・。
俊介に対する葵の思いの謎が分かった時にはなるほどと思いました。
人を思い続ける心。いい映画です。
製 作 | 2002年 日本 |
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監 督 | 塩田明彦 |
出演者 | 草彅剛 竹内結子 伊勢谷友介 |
音 楽 | 千住明 |