ウォーリー:WALL・E
29世紀の荒廃した地球。
環境が破壊されゴミだらけになった地球の浄化をロボット達に任せて、人類は宇宙船アクシオム号に乗って地球から脱出した。
それから700年もの年月が経ち、多くのロボットが壊れてしまった中で、たった1台残された最後の掃除ロボット「ウォーリー」は今日もプログラムに従ってセッセとゴミ処理の仕事を続けていた。
ポンコツ状態のロボットながら、彼はゴミの山から見つけた往年のミュージカル映画「ハロー・ドーリー」のビデオを観たり、地球上にわずかに生き残った虫と親しんだり、夜空の星を眺めたりして、いつか映画の登場人物のように誰かと「手をつなぐ」ことを夢見ていた。
そんなある日、宇宙に脱出した人類が地球の様子を探索する最新ロボット「イヴ」を派遣してくる。
純白で美しいイヴを一目見てたちまち恋に落ちたウォーリーは、何とかしてイヴと手をつなぎたいと彼女に近づくのだが・・・。
ポンコツ・ロボットを主人公にしたピクサーのCGアニメですが、なんとも言えない情感豊かな作品で、特に前半の地球に残されたウォーリーの切ない日々を描いている部分はとても秀悦です。
核戦争などで人類が死に絶えた世界に残された「地球最後の男」みたいな主題の映画は良く有りますけど、この映画はそのロボット版のような設定ですが、設定に説得力があるのがすごい。
また、人間がいた時代に強く憧れている、話すことも出来ない労働ロボットを主人公にしたところも素晴らしい。
感情が芽生えたロボット・ウォーリーの孤独、そんな中で現れた最新ロボット「イブ」が有能なツンデレ・ヒロインのようで、そんな彼女の危機を感じたウォーリーが、彼女のために宇宙に飛び出していくアドべンチャー・ストーリーが後半部分になります。
なかなか風刺のきいた映画で、ロボットを主役にした愛と冒険の物語というだけでない味わいがあって、この作品は観る価値がありますね。
製 作 | 2008年 アメリカ |
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監 督 | アンドリュー・スタントン |
声の出演者 | ベン・バート エリサ・ナイト |
音 楽 | トーマス・ニューマン |