カールじいさんの空飛ぶ家:UP
南米の秘境に旅立った冒険家マンツにあこがれる内向的な少年カールは、同じようにマンツを崇拝するわんぱくな少女エリーと出会い意気投合し、そして成長した二人は愛しあい結婚する。
子どもは出来なかったけど、仲良く寄り添って暮らす二人は、いつかはマンツが消息を絶ったパラダイス・フォールに行く冒険の旅をしたいと話し合っていたが、その夢をかなえることなくエリーは永眠する。
一人残されたカールは、エリーとの思い出の詰まった家で暮らしていたが、街の開発計画が起こり、立ち退きを要求されてしまう。
立ち退きを拒否し続けていたカールだったが、一念発起してエリーと暮らした家に無数の風船を結びつけて、家とともにパラダイス・フォールへの冒険の旅に出る。
いつの間にか家の中に忍び込んでいた少年ラッセルを旅の仲間として・・・。
ピクサーのアニメ映画ですし、子ども向けの冒険物語のようなイメージを持つ人も多いと思いますけど、おそらく管理人と同年輩かそれより上の世代の方が観た方が感動するような気がする作品です。
もちろん風船で空を飛んで南米の秘境にたどり着くのは荒唐無稽ですし、秘境での冒険もありえない話ですけど、カールじいさんがエリーと歩んできた人生を想像すると、不思議と違和感を感じずに観てしまいました。
カールとエリーがすごした日常の細やかな日々も、二人の冒険の日々だったという考え方が素晴らしいですね。
アニメ映画としては初めてカンヌ国際映画祭のオープニング作品となった映画ですが、それも納得できる、人生を見つめる視線がどこか温かい映画です。アニメだから子ども向けと思い込んでいては勿体ない作品ですね。
思っていた以上に良い映画で感動しました。
製 作 | 1988年 アメリカ |
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監 督 | ピート・ドクター |
声の出演 | エドワード・アズナー クリストファー・プラマー ジョーダン・ナガイ |
音 楽 | マイケル・ジアッキーノ |