タイタニック:TITANIC

タイタニック

豪華客船タイタニック号沈没を背景にして描かれた、一時は映画史上最高の世界興行収入を記録したラブ・ロマンスの傑作です。

タイタニックの悲劇を描いた映画は沢山ありますけど、そうした中であれだけの大ヒットを飛ばしたのは、若い二人の悲恋を描いたからなのでしょう。

タイタニック沈没後85年が過ぎたある日、タイタニックと共に沈んだとされる秘宝を探すトレジャー・ハンターたちはタイタニックの客室にあった金庫の中から若い女性のヌードを描いた絵を発見する。

映画はその絵に描かれていたタイタニックの事故から生還した女性の回顧の形で始まります。

資産家の婚約者キャルドン・ホックリー(ビリー・ゼイン)とタイタニックでアメリカに向かう途中の上流階級の娘ローズ・デウィット・ブケイター(ケイト・ウィンスレット)は、財産目当てで決まった婚約と思い通りにならない自分の人生にいらついて船から飛び降りようとするが、そこに居合わせた貧しい青年ジャック・ドーソン(レオナルド・ディカプリオ)に救われる。

身分違いの二人だったが、ローズは自由に生きて物に囚われないジャックに惹かれ、ジャックも熱い思いを封印しているローズのことが忘れられなくなってしまう。

しかし二人がお互いの愛を確認した時、タイタニックは氷山と接触して沈没し始める。



身分の差が今よりも大きかった時代。船の中で惹かれ合っていくジャックとローズの二人を描いた前半部は中々ロマンチックな雰囲気がありますが、タイタニックの事故といよいよ船が沈没するという状況になってからは、恋愛劇だけでなく様々な人間ドラマが展開されていきます。

身分の大小に関係なく、自己保身のみを考えて行動する人、職務に最後まで忠実でいようとする人、パニックに陥る人、愛する人のために最善の行動を取ろうとする人。さまざまな人間性が現れてきますけど、そうした中で生きるも死ぬも二人で一緒にと考える恋人たちの姿は感動を呼びます。

2011.3.11に発生した東日本大震災では被災者の方や犠牲者となった方たちの様々な行動が伝えられ、大災害の中にあっても立派な行動をした人たちの姿に感動しましたが、この作品でも崇高な人たちの姿が描かれていて何やら複雑な思いを感じます。

2012年4月に3Dでリメイクされましたが、個人的には2Dの映画で充分だと思いますね。


製 作 1997年 アメリカ
監 督 ジェームズ・キャメロン
出演者 レオナルド・ディカプリオ
ケイト・ウィンスレット
ビリー・ゼイン
音 楽 ジェームズ・ホーナー


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