きみがぼくを見つけた日:THE TIME TRAVELER'S WIFE

きみがぼくを見つけた日

自分では制御できないタイムトラベルの能力を持つ男性と、彼を愛してしまった女性との数奇な愛を描いたSF映画です。

映画が公開された時にそれ程大きな話題になった記憶がありませんけど、切なく優しいラブストーリーです。

6歳の時に起きた母親が運転するクルマの事故がきっかけでタイム・トラベルの能力を得たヘンリー(エリック・バナ)。しかしどの時代にタイムトラベルするかも、いつどこにタイムトラベルするかも自分で決めることは出来ず、運命のいたずらで予期せぬ時に裸で別の時代に送り込まれてしまう。

ある日、そんなヘンリーの前に一人の女性クレア(レイチェル・マクアダムス)が現れ、ヘンリーの名前を呼ぶ。

ヘンリーには彼女の見覚えがなかったが、ヘンリーを知っているかのような口ぶりのクレアと話すうちに、ヘンリーは未来の自分が度々彼女の前に姿を現していたことを知る。

まだ幼い少女の頃にヘンリーと初めて出会い、その後も幾度となく彼に出会ったクレアは、いつしかヘンリーに恋心を抱いていたが、そんなクレアにヘンリーも惹かれ、二人はいつしか愛し合うようになる。



原題の「THE TIME TRAVELER'S WIFE」の方が分かりやすいタイトルですけど、この邦訳は味わいがありますね。

自分が意図しない時に、いつとも知れぬ過去や未来に丸裸で移動してしまうというタイムトラベラーの苦悩と、それを知りつつ一緒になった女性との愛の物語は甘く切なく、タイムトラベルという事象をうまく生かしていて、伏線も巧みに設定されています。

ヘンリーのタイムトラベル能力を、特殊な能力というよりも一種の障害として描いている視点がユニークです。

管理人はオードリー・ニッフェッガーの原作小説も読みましたが、映画は概ね原作に沿った内容です。ただタイムトラベラーの苦悩の描き方や構成が少し違うので、興味がある方は読んでみる価値があると思います。

主演のレイチェル・マクアダムスが18歳位から40過ぎまでの女性を演じていますが、表情の良い女優さんですね。ラストシーンはとても美しい。

知名度は高くないけど素晴らしい作品です。


製 作 2009年 アメリカ
監 督 ロベルト・シュヴェンケ
出演者 エリック・バナ
レイチェル・マクアダムス
音 楽 マイケル・ダナ


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