マイ・フェア・レディ:MY FAIR LADY
言語学者ヒギンズ教授(レックス・ハリソン)はひょんなことから下町育ちの薄汚い花売り娘イライザ(オードリー・ヘプバーン)の訛りを矯正して、上流階級の淑女として通用するような正しい発声と礼儀作法を教え込むことになる。
しかしイライザの下町訛りはあまりにも酷くて、なかなかヒギンズ教授の思う通りにはいかない。
それでも何とか淑女らしい話し方や仕草を教えて、紳士淑女の社交場である競馬場に連れて行くと、彼女を本当の淑女と勘違いした紳士が彼女に恋してしまう。
初めは義務感でイライザを指導していたヒギンズ教授だったが、彼の薫陶宜しく徐々に淑女らしく変身していくイライザと暮らしているうちに、彼女に惹かれ始めてしまう。
下層階級の汚い花売り娘が上流階級の紳士の指導で上品な淑女に変身していき、いつしかお互いに恋をして、最後には結ばれてめでたしめでたしという内容のシンデレラ・ストーリーです。
ブロードウェイ・ミュージカルとして好評を博してロングランとなった舞台をオードリー・ヘプバーン主演で映画化したミュージカル大作で、原作はバーナード・ショーの戯曲「ピグマリオン」になります。しかし原作者のバーナード・ショーはミュージカル化には否定的だったとか・・・。
この映画はアカデミー賞を8部門で受賞していますが、主演女優賞はオードリー・ヘプバーンが殆ど吹き替えだったという理由で受賞出来ませんでした。
この年の主演女優賞はメリー・ポピンズのジュリー・アンドリュースが受賞しましたが、彼女はブロードウェイ・ミュージカルでイライザ役を演じていただけに皮肉な結果です。
使われている曲は「踊り明かそう」を始めとしてどこかで聴いたことのあるような曲が多く、アメリカのミュージカルらしい明るく華やかな雰囲気でとても楽しめる作品です。
階級意識が強い英国をどことなく風刺しているところもありますが、笑える場面の多いロマンチック・コメディ・ミュージカルで、やっぱりハリウッドのミュージカルはこうでなくちゃいけません。
製 作 | 1964年 アメリカ |
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監 督 | ジョージ・キューカー |
出演者 | オードリー・ヘプバーン レックス・ハリソン |
音 楽 | アンドレ・プレヴィン |