紳士は金髪がお好き:Gentlemen Prefer Blondes
マリリン・モンローとジェーン・ラッセル、ハリウッドを代表する二人のグラマー女優が共演したコメディ・ミュージカルの傑作です。
ニューヨークで働く二人の美人ダンサー、お金が第一でともかく億万長者と結婚したいローレライ(マリリン・モンロー)と、お金なんて程々で充分、それより愛が大切だと考えるドロシー(ジェーン・ラッセル)は、性格も考え方も全く違うけどお互いを思いやる幼馴染の親友同士。
富豪の息子ガス(トミー・ヌーナン)を自分に夢中にさせたローレライは、ガスとパリで結婚することになり、豪華客船での船旅を決めるが、船の出発間際になってガスが父親の病気で旅に出られないと言い出す。
それではせっかくの船旅が勿体ないと、ローレライはドロシーを誘って二人でパリに向かう。
美人の二人は客船の中で一躍人気者になり、ローレライはさっそく金持ちの男性客を物色し始め、ドロシーはハンサムな男性アーニー(エリオット・リード)に恋をする。
しかし実はアーニーはガスの父親がローレライの事を調べるために雇った探偵だった・・・。
ちゃっかリ者のローレライと一途なドロシー、ドロシーは幸せを見つけ、ローレライは愛の大切さを知って・・・なんて風に話が進めば当たり前なんでしょうけど、この作品はそんなに甘くありません。
物語の終盤で登場するガイの父親がローレライに向かって「息子の財産を狙っているんだ」と叫びます。
それに対して「いいえ、違うわ」と答えるローレライ。「彼を愛しているのよ」と続くのかと思ったら「あなたの財産を狙っているのよ」。
このセリフには思わず笑っちゃいますね。
しかもマリリン・モンローが実に天真爛漫な表情で、いかにも裏表などないという風に言うから、何だかとても愛らしい感じがします。
ハリウッド映画のこういうセンスは最高ですね。
マリリン・モンローもジェーン・ラッセルも良い女ですね。実際の二人も姉御肌のジェーン・ラッセルにマリリン・モンローが懐いて仲が良かったのだとか・・・。
こういう洒落た雰囲気の映画が最近は少なくなりましたね。
製 作 | 1953年 アメリカ |
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監 督 | ハワード・ホークス |
出演者 | マリリン・モンロー ジェーン・ラッセル |
音 楽 | ライオネル・ニューマン |