恋愛小説家:AS GOOD AS IT GETS
恋愛小説専門のベストセラー作家にも関わらず、偏屈で神経症気味で誰からも嫌われている中年男性と、バツイチの子持ちウェイトレスとの恋を描いたラブコメ映画です。
偏屈で人間嫌いで毒舌を撒き散らす潔癖症で神経症気味の中年男メルビン(ジャック・ニコルソン)は、女心を巧みに描く小説が全てベストセラーになるという恋愛小説作家。
しかし食事は決まったレストランで、決まった座席で、決まったウェイトレスに給仕されないと気が済まない。
そんなメルビンに毎日給仕をしているのは、一人息子が喘息持ちのシングルマザーキャロル(ヘレン・ハント)だが、キャロルの息子が喘息の発作を起して彼女が店に来れなかった日に、メルビンの奇矯な行動に嫌気が差していた店長は、彼を出入り禁止にしてしまう。
困まり切ったメルビンは・・・。
嫌われ者のベストセラー作家を演じたジャック・ニコルソンが、すごいはまり役です。ほとんど精神病に近い行動をとる男をユーモラスに、しかも真剣に演じています。
ヒロインのキャロルは、身体の弱い息子と歳とった母親とともに暮らす、貧しい生活の中でも健気に明るく生きているシングルマザー。
キャロルの母親は、キャロルにも女の幸せを感じて欲しいと願っていますが、彼女の環境では男性とデートすることもなかなか難しい。
ベストセラー作家だけど普通の生活が出来ないメルビンは、キャロルに自分の世話をして欲しくて、息子を医者に見せるのも経済的に困難なキャロルの元に、知り合いの医師を送り込んだりします。
そんな問題を抱えた二人に加えて、ゲイであることにより家族と疎遠になっているメルビンの隣人サイモン(グレッグ・キニア)を登場させて、嫌な男のようだけど、実は不器用で心優しき男でもあるメルビンの姿を徐々に明らかにさせていきます。
初めは単にイヤな中年オトコだったメルビンの本当の姿が自然に描かれていて、観ていてとても気持ちの良い大人のロマンチック・コメディです。
製 作 | 1997年 アメリカ |
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監 督 | ジェームズ・L・ブルックス |
出演者 | ジャック・ニコルソン ヘレン・ハント グレッグ・キニア |
音 楽 | ハンス・ジマー |